ココリセ|北九州のセラピー&カウンセリング

言葉の矢から、心を守る

心ない言葉は、突然放たれ、
ガードする間もないままに、
剥き出しの心に突き刺さります。

昔の私は、その矢をこの右手で握りしめ、
さらに自ら、自分の心に突き刺すことがありました。
繰り返し、繰り返し。

もしくは、お返しのように、
自分の新たな矢を、相手の心臓目がけて放ちます。
心に受けた矢は突き刺さったまま、
その痛みを攻撃のエネルギーに変えて。

もしくは、
矢が突き刺さっていることに
気づかぬふりをしました。
突き刺さった矢は、そのままで、
傷口は悪化しながらも手当てしないので、
いつしかその部分は、壊死してしまい、
機能不全になるわけです。

突き刺さった矢を握りしめながら、
苦しみ続けることもあるでしょう。

復讐を無意識に誓い、
矢と憎しみを握り続けることもあるかもしれません。

心にとっては、どれも
本当は健全ではありません。

でも、致し方なったのです。

他に術を知らなかったから。

つまりは、術を知ったらよかったのです。

父の闘病中に主治医から、
通夜のとき親戚から、

それぞれが、それぞれの正義のもとに、
私と母にとっては、
むごい矢が、突然飛んできました。

母もいたので、
この矢を受けるわけにはいかず、
必死でした。

悲しみのど真ん中にいる中で、
自分の中心に、力を宿しながら、

危うく突き刺さりそうになった矢を
すぐに引き抜き、
相手の目の前に差し出し、
返すことができました。

「私は違う見解です」

「私は、そうは思いません」

「こちらには、こういう事情や状況がありました」

相手の目をしっかりと見て、
そちらの立場の正義はわかるけれど
その矢は、受け取らない。

応戦するわけではない。

自分の矢も放たない。

ただ、あなたの矢を返すだけ。

心理セラピーは、
自分の心を守っていくスキルでもあります。

ちゃんとその場で返すことができたので、
その正義の名のもとの言葉に、
傷つくことも、
自分を責めることもありませんでしたし、
その相手を恨んでもいません。

多少の傷跡は残っていますし、
相手を好きになることもありませんが、
仲をこじらすこともなく、
普通に付き合ってもいけます。

時には、闘うことが必要な時もあるかもしれませんし、
ちゃんと受け止めることが必要なこともあるかもしれません。

言葉の変わりに、心の前に盾を置く方法もあります。


どうか、
不要な矢は、受け取らないでください。

我慢して飲み込み続けて、自分を失わないでください。

そして、できるならば握り締め続けないでください。
自分のために。

過去の矢が心の奥に残っているならば、
そのために、心理セラピーの場があります。

しっかり処置していきましょう。

そして、自分の心の前に、
勇者の盾を用意しておきましょう。

多くの人が怒っているこの今の社会から
自分の心を守っていくために。



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